姉に指摘されるまでまったく気づいていなかったのですが、私は人見知りから軽度の対人恐怖症になっていました。
今回は、人見知りからコミュ障を経て対人恐怖症になる可能性があるという事例を、私の体験からお話ししていこうと思います。
人見知り、コミュ障、対人恐怖症の違いを知りたい方はこちらの記事からどうぞ。

そもそも私は中学1年生まで人見知りでもありませんでした。
人の輪が好きで、入学したばかりの日に自分からクラスメイトに話しかけたり、いろんな子に同じ部活に入らないかと誘っていたほどです。
人見知り期間
人見知りが発動したのは、引っ越して中学を転校してからです。
原因はおそらく転入する前にした面接がうまくいかなかったことだと思うのですが、本当のところは自分でもよくわかっていません。
でもあの面接はいまでも印象に残っていて、結構落ち込んだことを覚えています。
そこから大人しめのキャラに変わって、勉強大好き真面目ちゃん的な立ち位置にいました。
初対面の人との会話は何を言っていいのか考えあぐねた末にすべて笑って流して、だんだんと仲良くなれた友だちとは普通に話せるような、そんな人見知りになっていました。
コミュ障期間
そこから学年が上がっていくにつれて、対人恐怖症になる兆候があらわれます。
人より前の席に座っていることや、自分の身だしなみが気になり始めたのです。
思春期に起こりやすい「他人の視線が気になる」というものですね。
私の場合、この他人の視線が気になるのがどんどん進行して、高校3年生の時には今まで仲の良かった友だちとも一歩距離を置いて話すようになっていました。
ずっと同じグループでずっと一緒にいたのに、少しずつ、友だちというより知り合いに近い感覚になっていきました。もうほとんど愛想笑いしかできない状態です。
そんなとき、いろんな人から「笑顔が素敵ですね」「あなたの笑顔を見にきた」「あなたの笑顔が好き」と言われたんです。
好きなの?愛想笑いなのに?
褒めてもらったことを素直に喜べばよかったのに、それができませんでした。
ここでかなりこじらせて、だんだん自分の笑顔が嫌いになっていきました。
対人恐怖症になった
対人恐怖症になったのは大学に入ってすぐです。
広い教室に大人数の生徒がぎゅうぎゅうになって授業を受け、終わったら長い列をつくって一人一人先生に出席カードを渡さないとならない…
広い食堂ではたくさんの人の声と視線が飛び交って、空いてる席を探すのも一苦労…
中高の頃よりも知らない人とすれ違うことが多くなって、しかも恋をしたい人がたくさんいたのでそういう目で見られるんですよね。
女子校出身なのもあって、それが慣れなかったんだと思います。
この頃から表情を隠すためにマスクをして過ごすようになりました。
この時には相手の視線が怖いこと以外に、
- 人と話すことが嫌
- 人前で話すことが無理
- 自分の視線の動きが気になる
- 人前でご飯を食べたくない
- 自分の口臭が気になる
- 自分の汗が気になる
がありました。
どこに行っても人がいる大学にいることがつらかったです。
思っていたよりこの状況に慣れないことがわかったので、早めに学校に行って、なんとしてでも一番後ろの一番はじの席をとろうとしたり、人のいない教室でこっそりお弁当を食べたりと、なるべく緊張やストレスを感じない状況をつくろうとしていました。
中高からの友だち(端から見れば)もいたのですが、他人の容姿をあれこれ言う人たちだったので一緒にいるのがつらく、3年生になってからはわざと違う時間割にしてひとりの時間をつくるようにしていました。
対人恐怖症の症状としては息苦しさがありました。
ですが、喘息持ちだった過去があるので、息苦しいことがおかしいこととは思っていませんでした。
あとは、緊張で体に力を入れすぎるので疲れて長時間寝ていました。
ですがこれもなんとも思っていませんでした。もともと体力がない方で長時間睡眠歴は長かったからです。
これについては最近改善したので、ロングスリーパーだった私が睡眠時間を減らせた方法という記事に書いています。睡眠時間が長かった原因がストレスや疲れだとわかったので、ストレスの少ない生活をしようという話です。
大学で一度だけ原因不明の頭痛と吐き気で保健室に行ったことがあります。意味がわからないくらい頭が痛くて寝転がることもできずに悶えていました。
いま思えばこれも、嫌なことを耐えていたことが原因だったのかもしれません。
コミュ障に戻った
とにかく私は鈍い人間なので他の人とは違うとか悩むこともなく「なんか変だけどこういう人種なんだろう」と思いながら大学生活を送っていました。
そして、4年生になって大学にあまり顔を出さずにすむようになってからは、またコミュ障に戻りました。
人の多い講義も取っていなかったし、友だちともほとんど話さなくてすむようになったので、自分が心地いいと思える生活を確立できたからだと思います。
ですが大学を卒業し、会社に就職したところで再びつまずきます。人の多い環境に馴染めず、コミュ障であるがゆえに人と仲良くなれないというのが自分の中でネックになっていました。
人に気を遣うのも疲れ、仕事内容も自分には合わなかったので、すぐに会社を退職しました。
そこからは家でできることで収入を得ようと頑張っていますが、家にいるので人間関係で悩むこともなく、コミュ障は克服していませんがほとんどストレスなく生活できています。
まとめ
人見知りからコミュ障を経て対人恐怖症になり、再びコミュ障に戻った例をお話ししました。
コミュ障や対人恐怖症の方は外にいると辛いことが多いと思います。
その中で上手に生きていくには、自分があまり無理しなくて済む範囲を知り、その中でやっていけることを見つけるといいです。
無理しても続かないし、身体を壊したら元も子もないので、心穏やかに生きられる場所を探しにいきましょう。